年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
夕飯を食堂で取る。オーナーは食後のコーヒーを運んだあとは私たちの席に来て話をした。話題は学生時代の由也くん。大学研究室の合宿でお世話になって、個人的にも訪れていたらしい。オーナーは懐かしみながら由也くんの学生時代を語る。由也くんはつまみにされて恥ずかしそうにしてたけど、私は過去の由也くんを想像してホクホクしていた。
夜も更けて由也くんに手を引かれ外に出た。ヒンヤリとした空気。コート・手袋・マフラーの意味はやっと分かった。懐中電灯を片手に雑木林の遊歩道を登り、開けた丘に出た。
「ほら」
由也くんは上を向いた。
「へ?」