年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
 今日の俺様コーヒーは薄めだった。ゴールデンウイークで散財してケチってるんだろう。


「幸せボケすんなよ」
「ほっとけ。そういうカマはどうなの。ゴールデンウイーク何してた?」
「昼寝」
「彼女いないの?」
「俺の人生にそんな面倒くせーものは必要ない」
「ふうん……」


 鎌谷はコーヒーを啜る。何だか腑に落ちなかった。私が由也くんとの将来を決めたとき、子供はいらないのか家族は欲しくないのか、生涯ひとりぼっちで寂しくないのかと私にまくし立てた。
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