年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

「頭、体、手、足……」


 バタバタ動く訳じゃない。じっと動かずにいる。私は呆然と眺めていた。モニターのスイッチが切れて異物は外に出る。触診をすると言われて別の異物が入る。しばらくしてその異物も出ると台から降ろされた。


「おめでとうございます、9週に入ったところです」
「9週」
「3ヶ月です」
「……」
「順調です。ええと出産予定日は」


 医師は出産予定日を算出する電卓みたいなのをポチポチと叩く。


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