年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「……綾香さん?」
幻聴だろうか、由也くんの声がする。やっぱり手術は失敗に終わって私も天国に、いや、地獄の門が開くのを待ってるのか……。
「エンマ様に舌を抜かれるんだあ。はは、は……」
「綾香さん、大丈夫ですか??」
「ん。大丈夫だよ。夢にしちゃリアルだなあ」
上から顔を覗き込む由也くんがボンヤリと見えた。
「幻覚だな……って、へ??」
確かにスーツ姿の由也くんがいた。
「大丈夫? 無事に終わったって看護師さんが言ってましたけど」
「よよよ由也くん??」