年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
3つ後輩の彩ちゃん。私は綾香で奴は彩乃。多少ややこしいが奴はアヤちゃんで私は長谷川と呼ばれる。私には憎まれ口叩く癖に他の営業部社員には愛想振り撒いている。若くて可愛いぶりっこは得だと思う。何かに付け、甘やかされる。取引先にだって上目遣いに甘えちゃって、枕営業してるんじゃないかと思うくらいだ。ウェストが細い割に出るとこ出てるし、契約はちゃんと取ってくるし。
始業時間の朝会までまだ20分位ある。私は廊下に出て自販機の前に立った。冷たい缶コーヒーを買おうとしたら三度チョップされた。
「痛っ」
「隙あり過ぎだろ、長谷川。ほら企画書。俺様のコーヒー飲むか?」
「飲むっ飲むうっ!」
二人で給湯室に入る。小さい2畳分位のスペース、鎌谷はやかんに水を入れ、湯を沸かしはじめた。