年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「旦那様は私を飾りにする、私はその報酬として養ってもらう。で、あとはお互いのプライベートを楽しむってことです♪」
「呆れた……。大体、奥さんを安心させるって」
「バレてますよお、前から」
「お借りしてたならお返したら?? それが礼儀ってもんでしょ」


 彩乃はキラキラしたダイヤの指輪を外して箱にしまった。


「なら先輩はどおなんですか?」
「私? 私は別にどうもこうも無いし」
「その腕時計、ペアウォッチですよね。その品番、ペアでしか発売されてないですもん。もう何年してますう?」
「3……4年かな」
「そんなに長く付き合ってるのに結婚しない先輩だって訳ありじゃないんですかあ?」
「訳あり……訳ありって何よ」


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