年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「じゃあ許嫁がいるとか? 最低だな、そいつ」
「……」


 婚約者がいるとは言ってなかった。でもいてもおかしくはないし、お見合いの話なんて引っ切り無しかもしれない。


「3年も貢がせてポイかよ」
「貢いでないし貢がせてもない」
「じゃあ体が目的?」
「へ」


 鎌谷は私を足元から舐めるように見て鼻で笑った。


「ななな何」
「……デブ専?」
「ほっとけ、ボケ!! あんたに相談したのが間違いだったわっ」
「はいはい」


 飲み終えたマグを鎌谷に押し付けて給湯室を出た。
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