年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)


 由也くんは焦点を合わせたのか、レンズを私に譲った。きっと気を遣ってるんだろう、由也くんの部屋が見たいと言ったから。


「そういえば綾香さんもビックリしてましたね、僕が望遠鏡を合わせていたとき」
「ああ、あのホテルで?」
「顔面蒼白の綾香さんを見て、あのときを思い出しました」


 由也くんと星を幾つか見たあと、由也くんは支度をして帰って行った。勿論寂しかったけど、望遠鏡がリビングに置かれて、少しだけ私の気持ちはほころんだ。






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