年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

「知ってるからこそ、じゃないですか? パトロンに捨てられたら俺が、みたいに考えてるんじゃないですか?」
「ナイナイ。ほら冷めちゃうよ」


 スズキのムニエル、ここのは香ばしく焼いてあるから美味しい。カリカリの衣をナイフで切る。



『俺がその子の父親に……』
『鎌谷さんは綾香さんのことが好きなんじゃないですか?』



「先輩、美味しいですう♪ さすが食べることには長けてますね」
「うるさいわ」


 酔いが回ったのか、頭の中で鎌谷の顔がグルグルと回る。彩乃が変なことを言うからだ。
< 431 / 600 >

この作品をシェア

pagetop