続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
な・・・ない!



お母さんのネックレス!十字架のクロスのネックレスがない!




背中に冷や汗が流れて頭が真っ白になる



どうしよう・・・・どこに落としたんだろう



もしかして泳いでいる時かな?だったら海の中?



頭の中で必死に記憶を手繰り寄せる



荷物を抱えたまま立ち尽くすあたしに蓮がいち早く気付く



「莉子!どうした!なにかあったのか?顔が真っ青だ・・・・」



蓮はあたしを抱き寄せると必死であたしに問いかけてくる



心を落ち着かせようと必死に言い聞かせながら蓮の胸に頬を寄せた




「蓮・・・・・どうしよう・・・どこかで無くしちゃったみたいなの」



「無くした・・・・?何を無くしたんだ、言ってみろ!莉子」




蓮の声だけしか聞こえなくて・・・・



あたしはお母さんとの唯一の繋がりが途絶えてしまったみたいでただ呆然と蓮の声だけを聴いていた



「ネックレス・・・・・無くしちゃったお母さんのネックレス・・・・」




波音と蓮の声だけが耳に響いてお母さんがもっと遠くに行ってしまったような気がしてならなかった
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