続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
それから結局蓮はあたしが泣き止むまでずっと抱きしめてくれていて・・・・




真っ赤な腫れた目を見るなりせっかくのいい女が台無しだと言いながら笑っていた



「ちょっと疲れたな・・莉子もう遅いし俺、シャワー浴びてくっから部屋で待ってろ」



「ああ・・・・うんって部屋って・・・蓮の寝るあの和室?」



「そう、哲也さんが布団敷いてくれた和室・・・・先に布団入って寝てろ」



蓮はそう言いながら紙袋の中から着替えを出しお風呂場へと消えて行った



・・・って、お父さんがいるのに二人一緒に寝るのはまずいんじゃ・・・




そう思いながらも部屋にあたしが居なかったら機嫌が悪くなるだろうな




と、思ったあたしは静かに襖を開けた




部屋には布団が一つ敷いてあって・・・・ここで二人で寝るの?



あたしはこの後の展開が瞬時に予想できて一気に顔に熱が集まるのがわかった



先に寝てろと言われたけど、蓮が来たら自分の部屋で寝るからって言おう



そうだ、それがいい!そう思ったあたしは座布団を引き寄せて座る




暇だなあ・・・・テレビでも見ようか


電源を入れるとテレビの中の芸能人のトーク番組が映し出される



あれ?たしかこの女優さんこの間共演してた俳優さんと噂になって騒がれてたよね




にこにこ笑いながら受け答えする女優さんの顔をあたしは食い入るように見つめる



「芸能人って恋愛も大変そうだな・・・・逢いたくても自由に逢えなさそう」



あたしの呟きが部屋に響き渡る



自由に逢える分だけあたしは幸せなのかも・・・・でも、一年逢えないって・・・長すぎるよ




あたしはそのまま横になるとそっと目を閉じた



芸能人でも恋人同士だったら時間を作って逢うだろうし・・・そう思うと芸能人より酷いのか




織姫と彦星だって一年に一度は逢えるのに・・・ぶつぶつ考えているといつの間にか意識が



なくなり夢の中へ・・・・ふと気が付いたときには暖かい胸の中にいた


























< 48 / 341 >

この作品をシェア

pagetop