続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
第5章
あれから蓮とふたり一緒の布団で寝ていたことに対してお父さんに散々文句を言われた私達



朝御飯を食べながら油断も隙もねえ・・・なんて言われながら軽くお説教




蓮と二人苦笑いしながらお父さんの話を聞いていた




それからDVDを見たりお喋りしたりしていると時間が過ぎるのはあっという間



夕方になると蓮は組員さんの所に連絡を入れた



帰るんだなと瞬時に思ったあたしは自分の心が寂しさで一杯になったのを感じた




「あ・・・もう帰るの?」



「ああ・・・・明日学校だし、それに哲也さんの提案も家でゆっくり考えてえしな・・・」




「そっか・・・・そうだよね」




あたしの胸にぽっかり穴が開いてしまったみたいに風が吹き抜ける



こんなにも寂しく感じてしまうのはお父さんの提案を蓮が受け入れるだろうと思っているから




「莉子・・・・そんな顔すんな、俺の好きなりーちゃんはいつも笑顔で笑ってた・・・・
写真の中のりーちゃんはいつも満面の笑みでまるで天使みたいだった・・・だから俺の前では
莉子はいつでも笑っててくれ」



蓮の言葉に黙って頷く・・・・だから必死で笑顔を浮かべた



蓮のあたしを抱きしめる腕はとても暖かくてでもこんなに近くにいてもなんだか蓮がものすごく遠くに感じられる



迎えの車が来るまでの間、あたしは子供のように蓮にくっついて離れようとはしなかった





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