しわくちゃになったら、会いに行きます。
「先輩!」
三年生と思しき選手が、お兄ちゃんの方を見ずにパスを出す。
それを綺麗に拾ったお兄ちゃんは、軽やかなステップで鮮やかにシュートを決めた。
ホイッスルが響き、得点が加算される。
控えの選手たちからは、敵味方関係なく歓声が上がった。
「今のは、フックシュートと言ってね。かなり練習しないとマスターできないんだ。
さすが、先輩だね。かっこいいな」
背後で、嬉々とした声があたしに掛かった。
振り返ると、先ほどは近付いて来なかった彰太くんが腕組みをしたまま立っている。