しわくちゃになったら、会いに行きます。


 そして、お兄ちゃんが用意したコーヒーを「ありがとう」と受け取る。


 あたしの前にも、大好きなミルクティーが置かれた。


 お兄ちゃんは、自分の席に着きながら眉根にしわを寄せて苦笑した。




 「可愛く言ってもダメですよ。


 そうだ、河合さん、お元気ですか? 最近、姿を見なくて」




 河合 率[カワイ リツ]さん。


 堀泉さんの同級生で、同じくお兄ちゃんの先輩だそう。


 とても気が利いていて、ムードメーカーだったらしい。


 そんな説明を簡単に受けたあたしは、堀泉さんを見やった。


 けれど、その堀泉さんは重苦しそうに視線を彷徨わせていた。


< 145 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop