しわくちゃになったら、会いに行きます。


 大藤くんの肩に手を回して、楠木くんが言う。


 その言い方がヤンキーくさくて面白い。


 大藤くんは苦笑いを浮かべて小さく呟いた。




 「可もなく、不可もなく、かな。


 科学と政治が得意だけど」




 その言葉に、ガタッと音を立てて立ち上がる莢子。


 男子三人はギョッとしたけど、あたしは知ってる。


 莢子の不得意な教科は、大藤くんの得意教科そのものだと。


 教卓の方から「そこ、うるさいぞー」と先生の叱咤が飛んだ。


 慌てて席に着く莢子に、一部始終を見ていたみんなが笑う。


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