しわくちゃになったら、会いに行きます。


 その言葉に、引いていた涙がまた溢れる。


 よかった。


 本当によかった。


 そう言うと、何か勘違いしてそうな先生は気を遣ってくれたのか、席を外した。




 「……き、つき……さん」




 「……大藤くん」




 しばらくして、か細い彼の声が鼓膜に届いた。


 涙を見られた。


 慌てて涙を拭って、笑顔を作る。


 大藤くんは、顔を顰めながら起き上がって、頭を下げた。


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