しわくちゃになったら、会いに行きます。
クラブから帰ってきてあまり時間は経ってないんだろうか。
だるそうにソファに腰掛けていたお兄ちゃんは、あたしの形相に何かを感じたのか、
よいしょ、と座りなおして静かに話してくれた。
お兄ちゃんの話が終わって、部屋に沈黙が流れる。
話し終えたことに満足したお兄ちゃんは、何本目かも分からないタバコに火をつける。
あたしはたった今聞いた話に、我が耳を疑った。
「ていうか」
お兄ちゃんの一言で、我に返る。
「今まで見向きもしなかったくせに、急にどうしたんだ」