しわくちゃになったら、会いに行きます。
「今日は午前中クラブに顔出して、夕方から仕事だな」
お兄ちゃんがバイトで稼いでるのを、あまりよく思ってくれない。
あたしは、いいと思うんだけどな、なんて、口が裂けても言えない。
怖いもん。
やっぱり、お兄ちゃんの言葉に、お姉ちゃんの機嫌が降下した。
「……いい加減、就職したらどうなのよ」
雷が落ちる前に、あたしは食べ終わった食器を手早く洗いはじめることにした。
そして、お兄ちゃんもムッとしたような表情に、あたしはヒヤヒヤしてばかり。
「……お前はどうなんだよ」