それでも僕は君を離さない
私は白衣を脱いでネームホルダーを首にかけ直した。

時間前にまだ誰もいないミーティング・ルームへ行き

ドリンクが均等に並べられた円卓のどこの席に座ったらいいか

突っ立って考えていた。

そこへ他のメンバーが次々に入室してきた。

皆が適当に席へ着くうちに最後の一つになった。

私はその席に座るしかなかった。

左には笹尾先輩が

右には透吾さんが着席していた。

今一番会いたくない二人にはさまれて

私は気が動転しないよう何とか神経を沈めた。

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