好き、だから抱きしめて
この部屋に来てからもう半年が経とうとしている。遊園地に行ったあの日から私の藤宮に対する思いが変わったと言っても過言ではない。
今までの嫌な奴からなんとなくイイ奴に変わったのだ。
今日の夕食も多めに作りテーブルに並べる。そこにちょうど藤宮が帰って来た。
『ただいま。…お!この匂いはハンバーグ?』
「うん。まあね」
『うまそ。ビール飲もうぜ』
ちょっと待ってと冷蔵庫を探すがビールが見当たらない。その場で固まっていたら背後に気配を感じた。
『…いつまで、何やってんだよ』
「あ、だって1本も無いの。昨日飲んだでしょ?」
勢い良く振り返るとすぐそこに藤宮の顔があり心臓がドキッと音を立てる。
慌てて顔を反らし買いに行ってくるからと立ち上がれば藤宮に腕を掴まれた。