好き、だから抱きしめて



『待てよ、俺も行く』



「は?…一緒に?」



『なんだよ』



「いえ、別に…」



一緒に買い物に行くなんて初めてでちょっぴり胸がざわめく。



コンビニで予想以上に色んな物を買い込み袋が重い。よいしょ、と力を入れ袋を持った瞬間、横から袋をさらわれた。



『俺が持つ』



「いいよ。芸能人にこんな重いの持たせるなんて怒られる」



『んなの、関係ねぇよ。つーか、誰が怒るんだよ』



「だって、私だけ手ぶらでなんか悪いし…」



『…じゃ、これ持って』



と、同時に私の左手に温もりを感じると藤宮の手がしっかりと握られていた。



「…あ、あのっ」



口をぱくぱくする私にニヤッと笑いかけなんか文句ある?と問う。私は言葉にならずただ首を横にぶんぶんと振った。



その姿を見て藤宮はふふっと笑い先を急ぐように私の手を引いて歩き出した。
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