キミのイタズラに涙する。


久しぶりに会って痩せただろうか


それとも私の視界がぼやけていてよく見えてないせいだろうか。


隆平のお母さんは心配した顔で私を見つめた。


「りゅう、へいは……っ。

病気なの……?」


どうか嘘だと言ってくれますように

そんなわけないじゃないって笑ってくれますように


そう願いながら言ったって、隆平のお母さんの表情は硬いままだった。


「聞いたのね……」


その代わりに、ゆっくりと落ち着いたように

肯定の言葉を言う。


「隆平はね……白血病なの」


お母さんの口から出てきた言葉はすべて

看護師さんが言った通りだった。



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