SWEETPAIN~冷たい旦那サマは副社長~
私達の降り立った場所は、山の中腹にある整備されていない砂利の駐車場だった。



蓮人さんの車の他にもまばらだけど、車が停まっている。




私は蓮人さんの背中を追い駆けていく。舗装された細い道を歩くと展望スペースらしき場所が見えて来た。




目の前に広がる景色は丁度夕映えに染まり始めた海と街だった。


あれは湘南海岸だと思う。江の島らしき島も夕陽に染まっていた。


波が夕映えのオレンジ色に反射してキラキラと宝石のように輝く。




「素敵…」


「夜景も素敵だけど、夕陽も綺麗だな」




「…これを私に見せる為にここに来たんですか?」



横浜の眩い夜景と違って輝きはないけど。自然が作り出す幻想的な景色に感嘆した。





「…少しくらいムードもないとな…俺一人の力ではどうするコトも出来ない」



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