みつばちとはちみつ


言われるがままに くうを抱きしめる。


「ヒロのぎゅう、好き。安心する。
ずっと このままで いたくなる。
・・・ちゅって、して。軽くね」


…いいのか? と ためらってると、
くうが 目を閉じ、こっちを見て
催促してる。軽く キスする…


「・・うん、これだけで 心臓
破裂しそうなくらい バクバク してる。
きゅーって 痛い。
だから・・待ってね。いつか全部
ヒロだけに 見せるから・・・」


顔を埋めたまま、バカな俺には
もったいない 許しの言葉を くれる…


「・・・くう、好き、大好き。
もし、また俺が 暴走したら、さっきみたいに 殴って。くう 泣かせるより ずっと
マシだから。・・泣かせなくないんだ」

「ヒロ・・・私も好き」


軽くキスして 笑いあい、また胸に顔を
埋めた くうの頭を 撫で続けた。


これだけ 長い時間 好きな子を
抱きしめ続けてたら 悶々としてくるん
だけど…くうには わからないよな。


ガマンだ、ガマン! くうの為だ!

…いつかって、いつだ…


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