みつばちとはちみつ
×× ヒロ ××


「ヒロ、遅かったな。ニナちゃん なんだった?」


「ん、なんか 応援団で演武してくれって
頼まれた。団長 骨折だとさ。
・・くうも一緒だけど・・」


「なるほど、な。くうちゃんに 乗せられ
て 引き受けたんだろ。
お前だけなら めんどくさいって言って
絶対 断わりそうだもんな。」


…そういえば…くそ!やられた!


「なんで くう、こんなに俺の事、わかる
んだ?」


「そりゃ、何年も お前の事だけ 見てる
からだろ?」


「俺の事だけって・・でも あいつ、先輩と・・」


「それ、ちゃんと くうちゃんに 確かめたのか?俺は 絶対デマだと 思うけど」


「いや、まだ・・」


「ふ〜ん、じゃ いい機会だし それも
少しは 考えてみたら?
なんで 確かめたくないのか、とかを。
で、早く仲直りしろ。」


「・・・・ん。考える事 多いな」


「たまには いいだろ。」


コウに 言われた事を 繰り返し、考える


《 俺の事だけ、俺の事だけ…そうなのか? くう…そうであってほしい…
なんで、確かめたくないんだろ…
逃げずに考えろ…考えろ 》

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