みつばちとはちみつ


「言えないよ・・これは。言ったら大変だから、エミもリュウ君に言わないでね。お願い!」


…そう。体育祭の後から嫌がらせが始まった。たぶんヒロの事が好きな子達から
の 嫌がらせ。

…知ってるのは ニナとエミだけ。私がひとりにならないようにしてくれてる。


「うん・・でも、どうにかしないとね。
男達だって、くうが いくら強くても もし大人数とかで・・怖いよ!やっぱり
ヒロ君に 言おうよ!」


「やだ!こんな事で 心配させたくない。
試合前だし・・そんな事 言ったら ヒロ
私から 離れなくなる。

大丈夫。今日はヒロが 家に帰る時も 送ってくれるし。

明後日は休みだし!こんな事で負けないよ 私は! エミとニナもいるし。ね!
エミ 明後日、一緒に応援 行こうね!」


「くう・・私、出来る限り 協力するからね!でも、試合 終わったら ヒロ君に 言うって、約束して!」

「うん・・約束する。」


…本当は 怖い。ヒロの事 好きな子達からの 嫌がらせも、男達からの 視線も…

ヒロに ずっと一緒にいてほしい。
泣きつきたい…でも、試合前のヒロに
心配かけたくない。がんばってるのに。

言ったら、言わなかった事 怒るかな…

落ち込むかも…出来るなら 言わずに 解決したい…どうしたら いいんだろう。

わからないよ…ヒロ…

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