みつばちとはちみつ


「つきあいたい・・って事?」

「・・うん。」


子どもの頃から 言い聞かされてた。
くうが 大好きな 母さん、父さん、
兄貴達に。


くうは、お前の大事な 幼なじみだ。
それは一生の宝物だ。
一生、大切にして 守れ。……って


それを守りたかったけど…


兄貴、怒るだろうな…
くうに ベタ甘だし…


兄貴には 大学の寮に入る時、念をおされた。


「絶対に 幼なじみとして、くうを守れ!約束だぞ!」って…

なのに 俺… 兄貴 ごめん…


「・・・いいんじゃない?」

「・・・え?」

「いいんじゃないって、言ったの。」

「え?いいの?・・なんで? ・・」


こうも簡単に 認められて、拍子抜けと
いうか…こんなものなの?
俺が 必死に 守ってた事って…

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