失恋のち恋



「っひな――!!」



その声はハッキリと私の耳に届いた。



ハッと私は振り返る。



「今井…くん……」


なんで……



「話がある」



真っ直ぐ私を捉える。



「ひな行こっ!」


優斗が腕を引っ張るが足が竦んで動けない。


彼から目が離せない。



「分かった。行っといで!」



ため息交じりだが、納得したかのように言い放った。



「今度、ちゃんとヤらせろよ」



こんな時でもちゃっかり、私に耳打ちする。



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