クレナイの歌
質問返しの会話。うぬぬと二人は見つめ合う。
彼女の言葉の冷たさは相変わらずだ。
しかし、以前のように眉間にシワを寄せて話すことは無くなった。
少しは気を許してくれた証拠だろうか。
当たり前のように岸辺は彼女の隣に座る。
コンクリートのため、冷さが異常だ。
「僕も勝手だから」
「……あっそう」
ふいっと顔を背け、朱里は昼食のを再開した。
岸辺もさきほど買ったパンを食べ始める。
彼女の弁当の中身には、可愛らしいタコさんウィンナーが入っていた。
顔を背けたまま、静かにそれを口に運ぶ。
普段の姿からは想像ならない光景。
そのギャップに岸辺は少し笑ってしまった。