クレナイの歌
いつものように歌う。
暮れれてく空を眺め、彼岸花を眺め、紅を肌で感じる。黄昏時。溜め息が溢れた。
いつも独りでいるのが当たり前だった。
それなのに、何故だろう。
風通しの良い左隣が、やけに寂しい。
寂しいのは……大嫌いだ。
頭上を覆う大樹にもたれ、朱里は瞳を閉じた。
「…ねえ…………いつ……帰ってくるの…………?」
ねえ……。
『この木は、紅葉が綺麗に咲くんだよ!』
『こうよう?』
『そう!人の手みたいな真っ赤な葉っぱだよ!』