クレナイの歌
一体何があったのだろう…。
「岸辺心配しすぎだろ。さっきからそわそわしすぎ」
「は、心配?」
そう言われ、無意識に彼女の身を心配している自分に気づく。
「俺が心配?してるように、見えるのか?」
「え、うん。めっちゃ心配してんじゃん」
友人は頷きながら言った。
自分が他人を心配したことなど、今まで無かったはずだ。
だから違和感に気分が悪くなる。
それなのに、その日はずっと朱里のことで頭がいっぱいだった。
それがまた、妙に腹正しくて……
放課後までの時間が長かった。