恋色電車
「・・・・・・・え」
ビックリした。
初めて、キャップの奥の本当の顔が見えた。
その顔は、見覚えがある顔で・・・。
「は・・・・・羽生さん?」
そう、あの羽生さんだった。
しばらくフリーズ・・・。
けれど、そんな私をお構いなしに、話し続けた。
「俺さ、愛衣ちゃんにずっと名字しか教えてなかったでしょ?」
そういえば、私が名前を聞いたとき、
神谷さんとしか教えてくれなかった・・・。
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