犬系な彼の飼い主はじめました!?
「先輩、」
「は、はい…」
「本当……あのなぁ…」
その声は段々と静かになっていく。
「………ごめん、なさい」
確かに、今柵瀬くんがいなかったら…
柵瀬くんは前髪で表情が隠れていて。
でも頬からはポタポタと、何かが伝っていた。
「本当、ごめんね」
柵瀬くんが私を引き寄せようとした瞬間だった。
「憂樹!?」
屋上のドアを破るようにして入ってきたのは…
「早馬くん!?」