【貴方と本当のキスがしたい。】(*ラブコスメ参加作品)

すぐに唇の隙間から舌が割り込まれ

お互いが飲んだワインの香りが

口内に広がった。

体中が火照り出して熱を帯び始める。

「…んん…っ。」

味わうように絡め取られる舌に

私は追いていかれないように

自らも舌を絡ませた。

「…はぁっ…んんっ…あっ。」

息の仕方を忘れてしまうほど

このキスの海に

私は溺れてしまいそうになる。

会議室で交わしたキスよりも

さらに優しく甘く感じるのは

きっと、お互いの想いが通じたから。

藍原専務が実は独身で

私の事を好きだったと言う事実と

その想いがちゃんとわかったから…。

グロスやルージュをくれたのも

私だけだってわかったから…。

ずっと好きだった人からの

夢じゃない…本当のキス。

蕩けるように甘くて優しいキスに

喜びで胸がいっぱいになる。

離れたくなくて

彼のシャツをギュッと握ると

その想いに応えるように

彼もギュッと私を抱き締めながら

何度も角度を変えて唇を塞ぎ

強弱をつけながら舌を絡ませ続けた。


やがて、名残惜しむように

どちらともなく唇が離れ

繋がれた長い長い銀色の糸が

淫らに伸びてプツリと切れた。





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