続・心友。~もうひとつの想い~
「え、もう?」
「当たり前やろ。あんな画像、俺も、あんたも、ほかの誰にも……見る権利なんてないねん」
強気な瞳が揺れて、切なそうな苦しそうな表情になる。
「だいたいあんなもの持ってて、ケータイ落としたらどうすんねん。落とさなくても、不正アクセスでもされて、誰かに悪用される可能性もあるねんで。
藍を好きやとか、守りたいとか言いながら、それを二年近くも持ってたあんたの神経を疑うわ。
しかもあれをときどきエロい目で眺めてたんかと思うと、俺はもう……」
再び怒りに満ちた目で、悟は堂前をにらみつけた。
「そんな目では、見てない……!」
悟の言った言葉のうち、堂前はそこしか否定できないことが、情けなかった。
確かに悟の言うとおりだ。
断ち切れない藍への想いから、どうしても消せなかったあの画像。
けれどその行為は、同時に藍を大きな危険にさらしていたのだから。