続・心友。~もうひとつの想い~
「あんたも、藍を守ってくれてたんやな」
「僕は……従兄の素行の悪さを知っとったし、画像を見たとき、あいつがあの子にしたことも、だいたい見当がついたから」
その泣き顔が痛々しくて、今も胸に刺さったままだった……。
「あの子は大丈夫やったかなって、本気で心配で……。
同じ高校の子やと聞いたけど、僕はクラスの女子の顔もおぼつかんくらいやから、
夏休みが明けて学校へ行っても、あの画像の女の子のことは、なかなか見つけられへんかった」
コンクリートの床に投げ出した足先を眺めながら、堂前はぽつぽつと話を続ける。
「初めて学校で沢渡さんを見かけたとき、彼女は今にも壊れてしまいそうに見えた。
思わず声をかけたけど、言うことなんて何もなくて……、ただ心臓だけがビックリするほどバクバクしとった……。
あの子は怯えたように、僕を見あげてたな」