続・心友。~もうひとつの想い~
「藍はあの件以来、男の人が怖いみたいやから」
マリアが遠慮がちに教えてくれた。
「うん。それに僕と、従兄の楡崎はよく似てるねん。親戚の集まりでも、兄弟みたいやってよう言われる。
めっちゃイヤやし」
最後にブスッと、子供みたいにつぶやいたのがおかしかったのか、マリアが小さくクスッと笑う。
「僕は、従兄からあの画像を守っただけで、沢渡さんをこの手で救ったようなつもりでいた。
だけど、ほんまにあの子を救い出すんは、
……キミなんやな?」
目線をあげると、熱い瞳と目が合う。
「……はい」
悟は真っ直ぐに、堂前を見ていた。
「どーする、悟? まだ何か言う?」
マリアの言葉に、悟は首を横に振った。
「いや、あとは何があっても俺が守るから、もういい」
「プフ。それイマイチ頼りないねん」
マリアがポソッとつぶやく。