淋しいお月様
「……」

私は次の言葉を待つ。

『いいや。明日言う』

「明日、会えるの?」

『ちょっと仕事入ってて、その後になると思うけど……』

「うん……うん」

何時でもいいから、早く会いたかった。

『明日の夜8時の、MUJIC JOY 見てくれるかな』

私でも知っているテレビ番組だった。

生放送の音楽番組だ。

「うん……セイゴさん、出るの?」

『そう。お母さんにも、それ見るように云ってて』

「? うん……」

『明日……番組終わったあと、迎えに行くから』

「嬉しい。私、あなたに会いたくて会いたくて、たまらなかった――」

『俺もだよ。離れてみて、君のことを考えて。そして、やっぱり君は俺にとって大切なひとだ、って改めて思った』

「セイゴさん……」

『好きだよ、星羅ちゃん』

「私も好きよ、愛してる、セイゴさん」

思いを交し合って、そして私は電話を置いた。
< 296 / 302 >

この作品をシェア

pagetop