お姉ちゃんの憂鬱
メグは関わってみたら意外と常識人で、意外と面倒見がよくて、意外とおしゃべりが好きだってことが分かった。
それは、関わってみないとわからないことばかりだ。
つまり、あたしたちも見た目で判断していたんだ。
吉岡めぐみという人間を。
「メグはこんなにいい奴なのに、みんながそれを知らないって言うのはなんとももったいないよね」
「何の話だ」
「メグと友達になれてうれしいって話」
「…お前、恥ずかしい奴だな」
「それほどでも」
ニヤニヤ笑ってメグを見上げると、耳を赤くして全くこっちを見てくれない。
そんなに照れずともいいだろうに。
「あ、お姉ちゃんとメグくんじゃないですか」
耳の赤いメグをからかっていると、前方から探していた人物の声が聞こえてきた。
そちらに視線を向けると、
「直くん!…と、誰?」
我が班きっての不思議っ子直くんと、その隣にいる小学生くらいの男の子。
「この子、迷子なんですよ」
直くんのその言葉に、心の中で『お前もな』とツッコミを入れてしまったが、それは心にしまっておこう。