お姉ちゃんの憂鬱
「このオバサンお前の姉ちゃんなのか?」
口を開いた小学生の一言で、こいつは完全に生意気なガキとあたしの中で認定されました。
短い黒髪にアニメのキャラもののTシャツ、ハーフパンツにサンダルという格好で、くりくりとした目が印象的だ。
どことなく小さいころの誠に雰囲気が似ているかもしれない。
「オバサンじゃなくてお姉さんでしょう?僕と同い年ですよ?」
「じゃあお前の姉ちゃんじゃねぇんじゃん。意味わかんねぇ」
「まぁそれはそうなんですけど、僕にとってはお姉ちゃんみたいな存在ということです」
「ふーん、変なの。じゃあそっちのデカい金色は?」
「彼はメグくんです。ギラギラしていますけど僕の面倒を見てくれるいい人です」
二人のなんともいえないやり取りにメグの顔がだんだ引きつっていくが、とりあえずまどかとさぁちゃんに連絡しないと。
二人はまだ直くん捜索を続けているだろうから。
「二人とも、おねーちゃん電話するからちょっと静かにしててね」
笑顔で二人を黙らせる。
なぜかは知らないが誠と遥香がケンカしたときも、だいたいこれで大人しくなるから簡単なのものだ。
さぁちゃんに電話を掛けると、すぐにつながったので直くんを見つけたことと、現在地を教える。
「うん、それがさ迷子の小学生、うひゃっ!!な、なに?!」
迷子の小学生も一緒にいることを伝えようとしたら、足に何かが巻き付く。
なにかってこの迷子の小学生の腕なんだけどさ。
電話の向こうではさぁちゃんが何があったと混乱しているから、大丈夫だからとりあえず来てくれと言うことだけ言って電話を切った。
その間もあたしの左足には小学生がくっついていて、たまに手をさわさわ動かすからたまったもんじゃない。