Love their
会いたい。




本心かどうかすら疑問。



そんな気がしてならない。





“献身に看病する彼女”





私は見せ物じゃない。





看病って、




元気じゃん。



傷が痛むって?





こけた方が痛い。




私は素直じゃないと思う。





でも、そう思えて仕方なかった。




本心を隠す度に、



そんなサトルに合わせて付き合っていくうちに、



言葉を濁して会話することが多くなった私。





リップグロスをササッと塗り終え、鏡越しに開きっぱなしのクローゼットに目を向けた。



何着ていこうか…。



ふと目が行ったサーモンピンクのホットパンツ。



先週、お気に入りの店で取り寄せてもらったものだった。



出掛ける予定がなかったからまだ1度も履いていなかった。




………。
お見舞いだしなぁ…



必然的に上に着る服が決まってくる。




病院だしなぁ…。




ふと、ドアに掛っていた薄水色のストライプのシャツに目が行った。





休みの日に通勤用のコンサバ的な服を着るのは嫌だった。


仕事上普段はスーツやきちんとした服を着ることが多いから休みの日ぐらいは好きなスタイルでいたかった。




数秒ほど、そのシャツとにらみ合い。






私は仕方なく立ち上がってハンガーからシャツを外した。







< 15 / 274 >

この作品をシェア

pagetop