Love their
これって明らかに女物よね…





サトルのじゃない。




誰のだろ…。




………。




猜疑心が沸々と込み上げてくるのが分かる。





ピアスがどんな状況でこのベッドに落ちたのか簡単に状況が頭の中に浮かんできた。




誰かが付けてて、何かの拍子にはずれたのか。





どうやって?




何してて???




…………???




頭の中に理容室の回転する機械が取り付けられて、




スイッチを入れられたかのように止められない思い。






――あれは4年前。




サトルとは大学時代にコンパに参加した時に知り合った。




その場では互いに連絡先を交換しただけで特別な感情すらなかった。




私は大学を卒業したあと就職してからパソコンが苦手であまり使いこなせなかった。




学校にでも通うかな、考えていた時に思い出した。




あの時のコンパで会った子がコンピュータ会社のSEとして就職が決まっているって言っていたな…。




始まりはそれから。




連絡して食事して、段々と会うようになって…。




自然に芽生えた好き、という感情。



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