Kissから始めよう
「誰にもやりたくない。お前の時間は全部俺の、だ。
俺の時間は和佳奈に全てやるよ。
だから…だから、結婚しよう。
俺の嫁さんになるの嫌か?」


溢れ出る涙が邪魔をして前がボヤけて見えない。

「わーかーな、返事は?
…ってYES以外受け付けないけどな。」


笑うその人は、少し前まで上司だった。

恋多き男。


そう言われている人で。

自分なんか相手にされることなんかないと思っていた。

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