恋はしょうがない。~職員室であなたと~
「……もう、間に合いません。あなたは静香さんと結婚しなきゃいけません。だから、もう……私のことは放っておいて」
真琴のこの言葉を聞いて、古庄は弾かれたように、真琴の心の懊悩に勘付いた。
「俺の結婚のことを知って、俺を避けるようになったのか?」
真琴はもがくのをやめたが、その問いには答えなかった。
肯定すれば、古庄への想いを打ち明けるのと同然だ。
しかし、自分の心を言い当てられて、真琴はもう我慢が出来なくなった。
言葉の代わりに、堪えていた涙が堰を切ったように溢れ出す。
初めて見る真琴の澄んだ涙を見て、古庄は真琴の本当の気持ちを覚った。
今まで抱いていた恋い慕う心情以上に、愛おしさが込み上げてくる。
古庄は自分を抑えきれず、真琴をきつく抱きしめ――唇を重ねた。
反射的に真琴は抗ったが、古庄の腕の力強さと、キスの感覚はまるで稲妻に打たれたようで、もう動くことが出来なくなった。
古庄は想いの丈を込めるように、真琴の唇を求め、口づけを深める。
真琴の意識に、このキスに応え、古庄の腕にその身を委ねてしまう衝動が湧き起ってきた。
このまま、古庄のこの想いに応えらえたら、どんなに身も心も満たされることだろう……。