レンタル彼氏を使ってみました(仮)
***
「綺麗」
上から見下げる景色は遠くの方まではっきり見える。
夕日がすべてをオレンジ色に染める風景はなんとも感動的。
「そうだな」
「景色、見てないでしょ。ずっと私のこと見てるじゃん」
「見たいから」
あまりにも彼が自然に笑うので胸がドキリとした。
なんかあんまり答えになってない気がするけど……
向かい合わせから、私の隣へと移る。
「俺といて、楽しかった?」
なんで……そんなこと、聞くの……?
「まぁ、暇はしなかったかな」
「ったく、素直じゃないな~」
「……」
「……」
いつももっと近くにいたのに……
今日はこんなも胸はドキドキ鳴りっぱなし。
終わりたくない……