レンタル彼氏を使ってみました(仮)

***



「はいよ」


「翔はいらないの?」


「お前にやるよ」



さっきの券で買ってきたソフトクリームを手渡される。


まぁ、いらないならもらう主義。

何気に駅前とかで配ってるテュッシュもらっちゃう人。



「おいしっ」



んーっ!


お化け屋敷で全力疾走しちゃった私には、ひんやり冷たいソフトクリームがすごくおいしく感じる。



すると、腕が持ってかれてペロリと舌でソフトクリームを掬う彼の姿が……。



「いらないんじゃ、なかったの?」


「あんまりにもお前がおいしそうに食べるから」


「もうっ」



意表をつかれて、ほんのりさくらんぼ色に頬を染める。



「あと、何乗る?もうだいぶ日、暮れてきたけど……」


「最後にアレ乗りたい」



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