レンタル彼氏を使ってみました(仮)
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「はいよ」
「翔はいらないの?」
「お前にやるよ」
さっきの券で買ってきたソフトクリームを手渡される。
まぁ、いらないならもらう主義。
何気に駅前とかで配ってるテュッシュもらっちゃう人。
「おいしっ」
んーっ!
お化け屋敷で全力疾走しちゃった私には、ひんやり冷たいソフトクリームがすごくおいしく感じる。
すると、腕が持ってかれてペロリと舌でソフトクリームを掬う彼の姿が……。
「いらないんじゃ、なかったの?」
「あんまりにもお前がおいしそうに食べるから」
「もうっ」
意表をつかれて、ほんのりさくらんぼ色に頬を染める。
「あと、何乗る?もうだいぶ日、暮れてきたけど……」
「最後にアレ乗りたい」