箱入り結婚のススメ
「麻子、井出さんとうまくいってるんだね」
「あはは。そうね。舞と室賀さんのことばっかり話してるけど」
「ちょっと、やめてよ」
「だって心配なんだもん。井出君は室賀さんが心配みたいよ」
私も室賀さんも、とてもいい友人を持っているのかもしれない。
「今日の事情聴取はここまで」
麻子が腕時計をチラッと見て、そう言った。
毎日遅くなって、室賀さんが疑われたらまずい。
「来週が楽しみだな」
「面白がってない?」
「わかる?」
ケラケラ笑っている麻子だけど、彼女が話を聞いてくれるから、とても助かる。
とても自分だけの経験では、この先進めそうにない。
週末はすぐにやって来た。
忙しそうな室賀さんは、それでも毎日メールをくれた。
マメな人なのか、それが普通なのかはわからないけど、私はとても嬉しかった。
土曜の朝、私は彼と駅で待ち合わせをした。
目印の噴水に時間より早めに行くと、もう彼は来ていた。