箱入り結婚のススメ

園に就職するときも、家を出る覚悟があるとは伝えた。
だけど、気持ちを伝えただけで、行動に移そうとは思わなかった。

でも、今は違う。


「あなた、止めてください」

「勝手にしろ」


私はリビングを飛び出し、部屋に戻ってコートとバッグを手にすると、家を飛び出した。


いつも持ち歩くバッグの中には、お財布とスマホ。

こんなことになるなんて……。
室賀さんと話をしているときは、なんとか認めてもらえたと思っていたのに。


父は、最初からまったく受け入れる気がなかったのだ。


家からすぐに着信があったけど、私は出なかった。
おそらく、母だろう。
母には申し訳ないことをした。


どこに、行こう……。
麻子に電話をしようと思ったけど、井出さんとデートかもしれない。

そうすると、やっぱり頼れるのは、彼しかいない。

< 151 / 450 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop