箱入り結婚のススメ

「むしろ逆だよ。
あんまり経済観念が違ってたらどうしようかと思ってたけど、意外と安い店も覗くんだなって、安心した」


母と買い物に出かけると、やはりそれなりの店が多かった。
だけど、高級ラインしかイヤなんてことは少しもなくて、自分に似合えばよいと考える方だ。

特に自分で働くようになってからは、母と行くような店には、入ってみることもしなくなった。


「お給料で買えるものじゃないと」

「麻子さんの言うとおりだ。
舞さんは箱入りだけど、自立しようと一生懸命なんだって」


まったく麻子は、どこまでなにをしゃべっているのだろう。
多分、井出さんを通じて漏れているのだ。


「私、恥ずかしながら、やっぱり社会というものをあまり知らずに育ちました。
今更遅いかもしれないですけど、いろんなことを知りたいんです」

「それじゃあ、僕と一緒に勉強しよう。
僕も舞さんの興味に、興味がある」

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