箱入り結婚のススメ
アハハと笑う室賀さんだけど、本当にこの人の彼女になったんだと実感して、私もうれしい。
だけど……男の人と手をつなぐなんて初めてな私は、すごくドキドキして、まともに目を合わせられない。
「舞、さん? もしかして、嫌だった?」
黙ってしまった私を心配した彼は、慌てて私の手を離した。
「あっ……」
手が離れた瞬間、すごく寂しいと思った私は、やっぱりこの人が好きだ。
「ごめん。調子に乗りすぎた。ほんとに、ごめん」
しきりに恐縮している彼がなんだかかわいらしく思えて、勇気を出して、彼の腕にそっとつかまった。
「ん?」
すごく恥ずかしかった。
だけど、私も彼に触れていたい。
とはいえ、やっぱり目を合わせる勇気までは、到底ない。
「舞さん? 無理しなくても」
「いえ。無理してません。私も……あの……」
それ以上はとても言えない。
私も手をつなぎたいなんて、とても。